群馬弁護士会 会長挨拶
令和6年度 群馬弁護士会 会長
関 夕三郎
令和6年度群馬弁護士会会長の関 夕三郎(せき ゆうざぶろう)です。よろしくお願いいたします。
私は、新潟県南魚沼市の出身で、平成12年に検察官に任官し、平成13~14年度の2年間、前橋地方検察庁に勤務しました。そして、そのときのご縁もあって、平成16年3月に検察官を退官して翌4月に群馬弁護士会に登録して、弁護士に転身し、現在に至ります。
私が弁護士になった平成16年当時は、群馬弁護士会の会員弁護士数は約120名でしたが、現在は320名超となっており、20年間で3倍に迫る勢いで弁護士が増えています。この増員によって、20年前に比べれば市民の皆様にとって弁護士の存在はだいぶ身近なものになったと思いますが、それでもなお、私ども弁護士ないし弁護士会は、社会に広く散らばる種々の法的需要に対して一段と的確に対応できる存在になれるよう研鑽に励まなければなりません。
とりわけ近時は、持続可能な開発目標(SDGs)が国際的に広く提唱され、誰一人置き去りにしないように困難な社会課題に対して社会全体で組織的かつ戦略的に取り組むことが求められる時代になっています。
そして、私見ではありますが、従来、弁護士や弁護士会は、ともすると法的需要を抱えた人や企業などに法的な情報やサービスを提供するという2者間のシンプルな構造が所与の前提とされていたようにも思いますが、今後、上記のような社会時需要に応えるためには、一種のパラダイムシフトが求められ、法律家も含めた多職種の専門家や種々の社会資源が1つの社会課題に重層的に取り組み、相乗効果を生み出しながら課題解決を目指すというスキームが重視される時代になってきているのではないかと思います。
そのような時代的要請にできるだけ応えられるよう、微力ではありますが、1年間、群馬弁護士会の会員弁護士に働き掛けながら、弁護士会が一丸となって社会に貢献できるよう努力して参る所存です。
皆様にはご指導・ご鞭撻をお願い申し上げるとともに、多くの専門家集団、社会資源の皆様におかれては、相乗効果を生みながら社会課題に取り組むべく、私ども群馬弁護士会と手を取り合い、時にはスクラムを組んで進んで参りましょう。